先日、おっさんの施設で大きなイベントが終わりました。
諸事情で延期されていたのですが終わってよかった。
おっさんは当初の予定日は休み、実際のイベントの日は夜勤明けということで企画にも実行にも何の働きもしなかったのですが(実際、企画の会議にも一度も出席していません)、それは勤務日程だけではなく、おっさん自身が避けていたからでもあります。
というのも、
「大きなイベントをして施設職員が入所者を楽しませるのって、極言すれば『パンとサーカス』じゃないの?」
とおっさんが疑問を感じていたからです。
愚民政策の例えとしてしばしば用いられる名言であり警句である。
「日々の食事とたまのイベント、施設の利用者さんは(ひな鳥のように)口開けて、それを待っているだけって、まさに『パンとサーカス』では?」
と思っていたのですが、おっさん一人が反対してもしょうがないですし、それなら関わらないようにしようということで避けていました。
「季節を味わってもらおう」という意図もわかるのですが、冷房のかかりっぱなしの室内で生活し、真夏に「今日、外(は)暑いんか?」「今日は寒い。長袖出して」(室温は26℃程度)という入所者さんにとっては、むしろ季節感のない状態がナチュラルなのではと思ったりもして。
「季節感のある生活が人間らしい」という考え方って、介護する側の押しつけ(自分たちの普通を無条件に普通だと考えている)なのでは?とも考えたりします。
このイベント以外にも、ちょっとした盗難めいたことがあったときに、上長の発した
「自己責任だから(収納するキャビネットに)鍵をつけてもらう」
という言葉に、おっさんは
「盗難されるのが自己責任なのだったら、一般社会にも警察はいらないのでは?そもそも世間的な『自己責任』に弾かれたような入所者さんが多いのに」
とも感じていて、「なんだかこの施設はどこに向かおうとしているんだろう?」なんて思っていました。
実際のところ、「介護には正解がない」と言われるように、おっさんの疑問にも正解はないのでしょうが、いつまでも怏々と悩んでいてもしかたがありません。こんな疑問が近ごろのおっさんの元気のなさに拍車をかけていたのも事実です。
なので、もう少し視野を広げたるために、動画ばっかりのインターネット依存生活をやめてもっと本を読もうと思います。読書分野も歴史ばっかりをあらためてもっと広く本を読めればなあと思っています。