「まなさんと一緒」の日々

一緒に暮らしている、猫のまなさんとの日常を記していきたいと思います。

読書メモ「社会学用語図鑑」の8

 

社会学用語図鑑 ―人物と用語でたどる社会学の全体像

社会学用語図鑑 ―人物と用語でたどる社会学の全体像

 

 

 

P.156

あらゆる社会で、近親相姦(インセスト)はタブーとされています。レヴィ=ストロースは「未開社会」の人々と生活をともにしながら、なぜ彼らの社会で近親相姦がタブーとなったのか、その成り立ちを調査しました。

 

 

その理由は、社会を存続させるための交換の原理が働いていたから。心理的な抵抗や、生理学的な理由から近親相姦が禁止されていたわけではない

 

 

 

おっさん、文化人類学社会学はまったく勉強したことがないのですが、なぜか構造主義は興味を持ったことがありまして、「はじめての構造主義」という本を昔々に読んだことがあります。

 

はじめての構造主義 (講談社現代新書)

はじめての構造主義 (講談社現代新書)

 

 

しかし、いつものように内容は忘れているのですが、この「いとこ婚」の2つの種類、交叉イトコ婚と平行イトコ婚については、説明のページに自分で書いた図を貼り付けて理解しようとした記憶があります。

 

いとこ婚 - Wikipedia

 

 

いま、手元にその本がないので、あの本は売っちゃったのかな?

いやー、さすがに手書きのメモも貼り付けているし捨てちゃったのかな。

 

 

著者がジーンズのリーバイスのロゴ(Levi Strauss & Co.)を見て、構造主義レヴィ=ストロース(Lévi-Strauss)がこんなに流行っているのか?とビックリしたとか、そういうくだらないことは覚えているのに、肝心な構造主義の内容は覚えていないという、おっさんの脳みその悲しさよ。

 

リーバイス - Wikipedia

ja.wikipedia.org

 

 

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紀の川北岸自転車生活 ワンパターンの夜勤明けサイクリングで和歌浦へ

今日は夜勤明けのおっさん、またまたワンパターンサイクリングで和歌浦へ行きました。

 

 

職場近くの川沿いで、クマンバチを見かけたので、そろそろ藤の花が咲いているのではないかと思い、藤棚がどこかにないかしら?と思いながらのサイクリングです。

 

 

そんなわけでリムスキー・コルサコフの「熊蜂の飛行」をどうぞ。

 


『熊蜂の飛行』(リムスキー=コルサコフ)(ピアノ楽譜)

 

残念ながら、藤棚を見かけることはできずに、和歌浦に到着し、パンコリスさんのパンをいただきました。

 

 

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チーズアーモンドとサーモンのサンド。おいしかった。

 

 

パンを食べつつ、温かい日差しを浴びつつ本を読む。

貧乏だけど少し幸せ。

 

 

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外で本を読むのは楽しいね

 

 

ゆっくりペットボトルの紅茶を飲み干しつつ、読書してその後はまた海沿いを走りつつ、家に帰りました。

 

 

藤棚は見つけられなかったけれども、途中、トイレを借りに立ち寄った公園で大きな八重桜を見つけました。

 

 

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わーい、ピンクの綿菓子がいっぱいついている(違う)

 

 

大きくて立派な八重桜でした。

 

 

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Googleフォト、アシスタントの修正前

 

 

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Googleフォト、アシスタントの修正後

 

 

 

 

汗はたくさんかきましたが気持ちのいいサイクリングでした。

読書メモ「天皇と中世の武家」の2

 

天皇の歴史4 天皇と中世の武家 (講談社学術文庫)

天皇の歴史4 天皇と中世の武家 (講談社学術文庫)

 

 

 

P.36

白河殿は白河上皇鳥羽上皇の御所として、院政を象徴する邸宅であった。崇徳が白河殿に入った理由はこの点にあろう。崇徳は、自分こそが白河・鳥羽の後継者として調停の中心にいることを貴族に訴えかけ、後白河に対抗しようとしたのではないかと考えられる。

 

 

このように、崇徳の白河殿入りを貴族の支持を得るためで、挙兵目的ではないとしていることや、

 

P.38

この合戦は、戦闘で死んだ者は一人もいない。つまり、戦闘らしい戦闘はなかったとみられる。十一日の朝、攻撃は白河殿に火を放ち、全員を追い出して終了した。

 

 

保元の乱での戦闘をほぼ否定するなど、おっさんが従来見てきた保元の乱の解釈とはかなり異なる点が目に付きます。

 

 

また、保元の乱についての評価も、

 

P.39

この保元の乱は、崇徳・後白河・忠実・忠通の四人だけの事件であった。「正統」二条(皇太子)と大多数の公卿は、この事件に全く姿を見せない。(略)崇徳と後白河はもともと「正統」から外れているが、本来は本流にいるべき摂関家も本流から外れてしまった。保元の乱はこの傍流化した四人が脇道を暴走して引き起こした事件である。

 

 

という評価で、

 

白河院政以降、国家中枢に集積してきた矛盾のすべてを武力によって解消したのである。(『平安王朝』P.208)

 

 

と書く『平安王朝』なんかとは、全然違う評価を下しています。

 

平安王朝 (岩波新書)

平安王朝 (岩波新書)

 

 

 

著者が保元の乱で問題としているのは、

 

P.40 

問題は摂関家にある。骨肉の争いは摂関家の権威を貶め、忠実も忠通も貴族の信任を失い、貴族を結集する力を失っていた。(略)あるべき姿とは打って変わり、摂関家は自ら朝廷に混乱をもたらす主因となった。

 

 

と述べ、保元の乱の大きな原因を摂関家に求め、摂関家が立ち直るかどうかを、この後の朝廷再建の問題点としています。

 

 

この本、買ってからしばらく積んでおいていたのですが、実に面白いです。

通説とちがうというだけでは、単なるトンデモ本の可能性がありますが、一々腑に落ちる感じです。ただ、おっさんが記述に真に根拠があるのか、一次資料を見て真偽を確かめる能力がないことが残念です。

 

 

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読書メモ「社会学用語図鑑」の7

 

社会学用語図鑑 ―人物と用語でたどる社会学の全体像

社会学用語図鑑 ―人物と用語でたどる社会学の全体像

 

 

 

P.153

日常言語は時と場合によって意味が変わる。このゲームのような特性を言語ゲームという

 

 

例として、

「今日はいい天気だ」

という言葉に対して、

 

「傘を持たないですむ」という父と子、

「今日こそキャンプに行ける」と考える親子、

「今日中に洗濯物を干しておくべきだ」と考える親子、

暗号として「作戦開始」と考える忍者、

 

が挙げられています。

 

 

P.153

私たちは、ある言語とその言語の意味とを結びつけるルールを理解し、そのルールに従って振る舞っています。こうした言語活動のルールは、実際に日常生活を送りながら習得するしかありません。社会生活とは、言語ルールに参加することだとウィトゲンシュタインは考えました。

 

 

 

ここが難しいところですよね。

特におっさんのようなかなりコミュニケーションを苦手とする人間にとっては。

言語と事実が1体1の関係で結びついていないので機械的な対応ができないのですから。それにゲームと言いながらルールブックがあるわけではないから、ルールを体得するところから始めなければならない。

 

 

しかも、持って生まれた資質と、成長過程で習得するものという二段階の格差が生じる可能性があるのだから、おっさんみたいな人間にとっては社会生活は苦行というしかありません。

 

 

 前回

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11時30分:語句削除

読書メモ「天皇と中世の武家」の1

 

天皇の歴史4 天皇と中世の武家 (講談社学術文庫)

天皇の歴史4 天皇と中世の武家 (講談社学術文庫)

 

 

 

P.30

かかる怪しげな話に依らずとも、鳥羽が崇徳を嫌う心理は理解できるように思われる。崇徳は白河によって「正統」に決められたのであり、白河の権威を象徴していた。鳥羽にはそれが我慢ならないのではないか。あたかも自分が白河に支配されているように感じたのであろう。

 

 

「かかる怪しげな話」というのは、『古事談』による崇徳が「叔父子」であるという話です。「待賢門院璋子の生涯」では完全に崇徳は鳥羽の子ではなく、白河の子であるとされていましたが、そうとも言い切れないようです。

 

 

待賢門院璋子の生涯―椒庭秘抄 (朝日選書 (281))

待賢門院璋子の生涯―椒庭秘抄 (朝日選書 (281))

 

 

 

この本では、まあ、白河の子だろうが、鳥羽の子だろうが、崇徳が白河の権威をまとっている限りは、鳥羽に疎んぜられるのは当然であろうという書き方で、これはおっさんは読んでいてすごく腑に落ちました。

 

 

ちなみに引用中の「正統」は「しょうとう」と読み、父子一系で繋がる一筋の血統(皇統)のことだそうです。北畠顕房の「神皇正統記」も読みは「じんのうしょうとうき」ですもんね。

おっさんの「東方年表」

東洋史を勉強する学生、必携の東方年表。

 

東方年表

東方年表

 

 

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しおりの先が日焼けで色が抜けてます

 

本当は紫色のひもしおりの先が日に焼けて白くなってしまってます。

 

 

確か学部の二年生のときに中国書専門店で買ったなあ。

 

 

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平成が終わり、今上も変わってしまうんですね

 

平成が終わり、最新版では「令和」に変わってしまうんでしょうね。

 

 

令和に決まったとき、職場で「最初の年号何よ?」と訊かれて、「大化の改新の『大化』やよ」なんて返事したので、本棚からひっぱってきました(まあ、これは日本の話ですけどね)。

 

 

(あと、ちなみに読みは「今上(きんじょう)」です)

読書メモ「社会学用語図鑑」の6

 

社会学用語図鑑 ―人物と用語でたどる社会学の全体像

社会学用語図鑑 ―人物と用語でたどる社会学の全体像

 

 

 

P.149

近代化とともに、間接的な人間関係(第二次集団)がどんなに多くなったとしても、人は直接顔を合わせて会話する仲間(第一次集団)から多くの影響を受けるとラザースフェルドは言います。

 

 

現在では、フォロワー数の多いSNSユーザーがオピニオン・リーダーとなることがある。そのため、影響力はより大きなものとなっている

 

 

 

純粋に疑問なんですけど、SNSでの付き合いって「直接顔を合わせて会話する仲間」である第一次集団に含めていいもんなんですかね?

 

 

それって、従来のモデルを現象に都合よく合わせているだけなんじゃないのか?と思ってしまいます。

 

 

前回

oldtypeossan.hatenablog.com