「まなさんと一緒」の日々

一緒に暮らしている、猫のまなさんとの日常を記していきたいと思います。

「情熱でたどるスペイン史」を読み終える 読書量を増やすための読書記録63

京都で行われる古本市のうち、春のみやこメッセと秋の知恩寺のものは、友人たちと一緒に参加できるときは参加するのですが、古本を購入したあと、おのおのが近頃読んだ本を短くまとめた読書報告みたいなものを数名でおこなったりします。

 

 

友人の一人から、「秋の古本市、行けたら没後50年なんで石橋湛山について発表してよ」と言われて、あまり考えずに引き受けました。

 

 

で、読もうと思ったのが、この本。

 

 

 

本当はフランコ将軍(スペイン内戦)についての入門書を読みたかったのですが、検索の仕方が悪いのか見つからず、スペイン史については高校生以下の知識しかないので、ジュニア新書の本書を選択した次第。

 

 

「なんで石橋湛山でスペイン史(フランコ将軍)?」となるのが普通だと思うのですが、おっさんが石橋湛山についての本をもっと読みたいなと思うきっかけになった本、「日中十五年戦争史」(現在は改題して講談社学術文庫入り。でもこっちも絶版かな。電子書籍はあるみたいです)のあとがきで、

 

 

 

 

P.354

日本とはいろいろ事情は異なるが、スペインの第二次大戦への対応の歴史とその戦後の歩みを想起することも無駄ではないと思われる。(略)

スペインは戦争の犠牲、敗戦による外国からの強制を受けることなくして、ファシズムから民主国家に転換し得たのである。このプロセスは「静かなる革命」といわれている。

 日本も日中戦争を何とか解決し、無謀なあの戦争に突入しなければ、平和的かつ自主的に、民主革命を達成する可能性があったはずである。

 

 

と書かれており、ならば近代のスペイン史、特にフランコが政権を掌握したスペイン内戦について読んでみたいなと思ったわけです。

 

 

さすがにこれは読めんし(しかも「上」は絶版?)。

 

 

それで、今回の「情熱でたどるスペイン史」となった次第です。

一応全部読んだのですが、目的の近代スペイン(スペイン内戦、フランコ独裁)の部分に限ると、

 

 

日の沈まない帝国であったスペインの黄金時代を過ぎたあとも、スペインは海外の植民地は不思議と維持できていたものの、それも1810~1820年代にキューバプエルトリコ、フィリピンなどを除いてほぼすべて喪失してしまった。

 

 

伝統主義と自由主義の対立から国民の統合が弱く、「国民国家」をどう組み立てたら良いのかスペインの指導者層も明確なビジョンを持てなかった。

 

 

そんな中で伝統主義と自由主義の対立から政権の揺れ動きがあり、政権の交替のきっかけとなる一種の民衆クーデター(プロヌンシアミエント、軍事蜂起宣言と訳す)が19世紀から20世紀にかけて40回以上起こり、その最大にして最後のものが1936年のフランコによるもので、それがスペイン内戦である。

 

 

1923年のプロヌンシアミエントでは、ムソリーニに範をとったミゲル・プリモ・デ・リベラ将軍が独裁をおこない、その後1931年にはワイマール共和国をモデルとした第二共和政がおこなわれたように政権は安定しなかった。

 

 

1936年の内戦に勝利したフランコはドイツ、イタリアから援助を受けていたが第二次世界大戦に際しては中立を宣言し、国内の復興に努めた。

 

 

大戦後はファシスト国として国連に加盟できず国連に加盟したのは1955年。

1960年代には奇跡の経済成長と呼ばれた経済成長を遂げた。

 

 

というあたりになるのかな。

頭の中だけでまとまらず、ノートに書き出してもあまりきれいにまとまったとは言い難いのですが、理解の基礎にはなるでしょうか。

 

 

前回

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