この巻で気になるのは、やっぱり「小笠原貞宗」でしょうかね。
ああ、小笠原弓術の先祖なんだな、とピンときたのですが、そもそもおっさんは小笠原弓術をどこで知ったんだろうか?
おっさんは体を動かすこと(運動)が嫌いで、なかでも武道が嫌いなので、自分で武道の流派について調べることはありえないので、なにか本で読んだに違いないんですけどね。
それがなんの本であったか思い出せない。
そんな訳で先日読んだ「16テーマで知る鎌倉武士の生活」から騎射について書かれた文章を引いておきます。
P.91~92
朝廷での年中行事として五月に行われた騎射に源流がある流鏑馬では、平将門の乱を鎮圧した藤原秀郷に始まるとされる、秀郷流と呼ばれるやり方(作法・故実)が正統なもとのされ(中略)、
源頼朝も秀郷流を重視しており、秀郷の子孫の嫡流とされていた西行(俗名は佐藤義清)から聞き取りをしたり、平氏に味方して囚人となっていた武士を、秀郷流を継承していたことを理由に赦免したりしています。
漫画の中では、諏訪大社で開催される「犬追物」に小笠原貞宗が参戦してきます。その描写や上記の引用からでも中世の武士にとっての騎射の重要性がわかります。
ただし、
P.91
現在の流鏑馬は、室町時代に衰退した後、江戸幕府の八代将軍徳川吉宗が復興させたもので、鎌倉武士が行っていた流鏑馬そのままではないと考えられています。
とのことです。
秀郷流の継承者、西行(佐藤義清)、徳川吉宗ともに紀伊国(いまの和歌山出身)でちょこっとだけおっさんの住まう和歌山にもゆかりのあるお話でした。