前回見たのは4年ほど前。
今回は視聴中に出てきた見慣れない文字について。
ヒロインの世子嬪(王世子妃)ホ・ヨヌが病床で王世子に宛てた手紙の書き出しに「邸下」との見慣れぬ文字が。
邸下(ていか、저하)は、高麗および李氏朝鮮時代に用いられた王世子または王世孫に対する敬称。(略)なお、日本をはじめ中国やベトナムでは見られなかった。
とのこと。
面白いなあ。中国王朝の冊封を受けているから、独自の敬称が必要になったわけですね。
あと、ホ・ヨヌの死後、兄のホ・ヨム(許炎)が主人公の王(当初の王世子)の妹の婿になるのですが、そこでも「儀賓」(ウィビン)なる見慣れぬ語が。
正一品官という極めて高い位階のようですが、朝鮮王朝は「大君」「君」「駙馬」を政治に関わらせない方針であったため、劇中でもほぼなにもしていません。
「三国志」ファンのおっさんなんかは「駙馬」というと夏侯楙を思い出してしまいますが、実際には皇帝や王の女婿を「駙馬」と呼ぶのは、別の曹操の娘婿何晏に始まるのだったような気がします(何晏のページには書いてなかった)。
ちなみに何晏の書いた「論語集解」はいまでも出版物として読むことができます。
曹操やその子曹丕、曹植の詩も読めたりするのですから、文字の力というのは本当にすごいなと思いますね。
おっさんは曹植の詩は例のまめがらの詩しかしりませんけど。