毎週日曜日に関西だとMBSで放送されているアニメ「アルスラーン戦記」。
おっさんは高校時代に「グイン・サーガ」「エルリック・サーガ」(というか「エターナル・チャンピオン」シリーズ)と共に親しんだ作品なので、GyaO!で無料公開されたものを空き時間に見ていたのですが、これでいいのかこのアニメ。
メルニボネの皇子―永遠の戦士エルリック〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)
- 作者: マイクルムアコック,Michael Moorcock,井辻朱美
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/03
- メディア: 文庫
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24話の「決戦」の回で、ファランギースに
「穢れた邪教の矢がわたしに当たることなどありえませぬ」
という台詞があるのだが、田中芳樹の作品全体にある思想は「正邪はしょせん相対的なものである」というものだと思うので、こんな台詞を主要登場人物に言わせてしまうとまったく別の物語になってしまうと思うんだけどな。
パルスの側がこのような考え方で動いてしまうと、一神教の偏狭な思想でパルスで悪行を働いているルシタニアと信仰の正邪論みたいになってしまって、多文化的で戦った国の将が味方になってしまうアルスラーンの魅力が台なしになってしまうと思うんだけどな。
漫画版からも先行しているアニメ版なので、なにをやろうと勝手なのかもしれないが、原作の魅力までぶち壊すような台詞や思想をいれこんでいいものだろうか。