この本の帯は松岡洋右とスターリンの写真なんですが、購入するときに居合わせた職場の人に話すと、「へえ」という感じでした。
スターリンはともかくとして、松岡洋右はもう忘れられた人物なのかな?(いや、それならわざわざ帯に選ばれないか)
P.280
両方とも戦争をしかける考えがないと云うことは、余り平和の保証にはならない。そんな考えがなくとも、現に見るが如く、日露、境を接して、益々兜の緒を引き締め、剣を磨くと云う事、そのことが一番問題であるのだ。戦備あって初めて戦争は防げるのであるが、其の戦備と戦備が北満国境に於けるが如く、近接して整えられた場合に、何かの事からして、ヒョッと剣光が閃かぬと誰が保証するか(松岡『昭和維新』一一九頁)
それはともかくとして、偶発的な戦闘行為を心配しないほど愚かな政治家では、意外にもなかったらしい。
国際連盟脱退時の全権委員であったとか、日独伊三国軍事同盟の締結に尽力したという印象が、おっさんに愚かな政治家であったとの印象をもたせるのかもしれません。
しかし、この引用されている本が、普通にネットで購入できるというのは、なんとも幸せな時代だと思わずにはいられないですね。