「まなさんと一緒」の日々

一緒に暮らしている、猫のまなさんとの日常を記していきたいと思います。

読書量を増やすための読書記録31 死刑執行人サンソン

タイトルに相反して全然増えない読書量。

 

 

そもそもが貧乏なんで本が買えないんですね。ならば、まあ図書館に行けば良いんですけど。おっさん、2週間では読み切れないことがしばしば。1か月貸してほしい、マジで。

 

 

先日、Kindleの日替わりセールにあがっていた、「死刑執行人サンソン」を読み終えました。

 

 

 

どちらかと言うと、暗愚な君主と評価されていることの多いルイ16世ですが、革命勃発時の日誌に書かれた「なにもなし」という記述も、

 

ルイ十六世は毎日几帳面に日誌をつけていたが、七月十四日の項に「なにもなし」と書かれていたのは有名な話。「王家の命運を決する革命が勃発したその日に『なにもなし』とは、なんというおめでたさだ!」というわけで、これも後世、ルイ十六世の脳天気ぶり、愚鈍さの証しの一つとされることになるが、本当は、「なにもなし」という言葉は「今日は猟でなにも獲物がなかった」という意味で書き込まれたにすぎなかった。

 

 

と説明されており、他の記述を通して開明的で優れた君主と評価しています。

 

 

革命期の対応のまずさが強調されるあまり、革命前十五年間のルイ十六世のすぐれた治世が無視されてきたが、少し見直す必要がある。(略)内政面においても、刑罰の人道主義化を推し進めたほか、一七八九年の寛容令によって、プロテスタントユダヤ人など、カトリック教徒以外の者にも戸籍上の身分を認めたのは、一六八九年に太陽王ルイ十四世がナントの勅令(プロテスタントを合法とした一五八九年の王令)を廃止して中堅産業層のプロテスタントの国外大量移住を招き、国を疲弊させた失策を百年ぶりに正したものである。

 

と高評価です。

 

 

平安の世がつづいていれば、啓蒙主義の時代にふさわしい進歩主義的な善政を布いた国王として歴史に名を残すことになっていたことだろう。

 

 

との記述もあります。

 

 

ロベスピエールは、一七九一年五月三十日、国会で「フランス人の法体系から血の法律を消し去ること」を求め、死刑制度の廃止を提案した。

 

(文中の国会は国民公会のこと。引用者)

 

ロベスピエールの粛清からは考えづらい記述があったり、

 

 

ギロチンが身分ごとにわけられていた死刑を統一する、

 

 「法の前の平等」の主張の一環である。

 

 であると記されていたり、なかなか興味深かったです。

 

 

フランス革命についての本を読んだので、ついでに持っている「フランス革命」を読み返したいと思います。

 

フランス革命―歴史における劇薬 (岩波ジュニア新書)

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