「伝統」の重みは・・・
シェア全国トップ級 勝負服の老舗が苦境 福島競馬中止で
記事の内容については、リンク先を見ていただきたいんですが、
とても気になったのは、
> 1着の勝負服を作るのに複数の人の手が関わると縁起が悪いとされることから、
>「最初から最後まで1人の職人で作る」という競馬界の伝統を守っている。
というくだり。
これは、どういう理屈で、そういう伝統が成り立っているのか?
軍馬改良を目的として行われるようになった日本の競馬は、
明治以降の歴史しかないのに、
「伝統」が厳然と存在することに、
少し不思議な気持ちになりました。
まあ、「伝統」と思っているものでも、実際のところ「伝統」でもなんでもないものが、
たくさんあったりするんですよね。
その時々、信じている人たちの思いこみで、
歴史のないものが、「伝統」と思われていることは多い。
もちろん、この勝負服に関しての「伝統」がそうだと言っているわけではないのです。
騎乗時の服装についての伝統なので、
馬を使う神事についての伝統や風習を引き継いでいるのだろうか?と推測するぐらいで、
伝統の理屈づけがわからないので、不思議に思い、書いてみました。
外来の競馬(サラブレッドの品種改良と言い換えたほうがいいのか?)という文化の中に、
「一着の勝負服は一人の職人の手で作る」という、おそらく日本独特の文化がある。
こういうところに、日本の文化の面白さや深みがあるのかなと思いました。