おっさんの働く施設でもクリスマス会があり、その帰り道に自転車に乗りながら、なんとなくクリスマスについて考えをめぐらしていたところ、クリスマスに読むにふさわしい読み物ってなにかなと考えた時に浮かんだのは、「賢者の贈り物」。
なんとも、おっさんらしからぬヒューマンな物語が思い浮かんだものです。おっさんがO・ヘンリを読んだのは、おそらく中学2年の時の担任の影響で、訳は上のリンクとは違い、大久保康雄の訳で同じ新潮文庫の3冊ものだったように記憶しています。
貧しい夫婦がクリスマスのプレゼントを考えた時に、夫は妻の美しい髪に似会うくしを購入する。反対に妻は夫の懐中時計に似会う銀のチェーンを購入する。しかし、夫は妻のために懐中時計を手放して、妻は自慢の髪を売って、それぞれのプレゼントを購入したので、お互いのプレゼントは結局は無駄になってしまう、というなんとも悲しい物語ですが、相手を想う美しさに打たれるものがあるように感じます。
O・ヘンリの物語としては、「最後の一葉」も有名ですね。
というか、これ「さいごのいちよう」と読むと思っていたけど、「さいごのひとは」なのか?
クリスマスプレゼントをもらうこともあげることもほとんどないおっさんですが、プレゼントを選ぶ時のドキドキ感、もらうときの幸せな気持ちを考えると、「賢者の贈り物」は悲しい物語ではないのかもしれないですね。