「まなさんと一緒」の日々

一緒に暮らしている、猫のまなさんとの日常を記していきたいと思います。

GyaO!で「ギルバート・グレイプ」を無料公開中(明日までだけど)

若き日のジョニー・デップレオナルド・ディカプリオが共演している秀作。

 

 

映画好きの友人は、「この映画でディカプリオを知った」と言っておりました。

おっさんははるか後年にレンタルDVD で観て、今回久しぶりで再度目にしました。

 

 

 

父親が素人仕事で建てた家で、生活する母、ギルバート(デップ)、障害のある弟アーニー(ディカプリオ)、姉エイミー、妹エレン。

 

母親は父の自殺後、食べ続け肥満になり、この7年間は家から出たこともない。

そんな家そのものと化したかのような母親と家族の生活を、ギルバートの働きで支えているというある種救いのない生活が続いていくかに思われたが、トレーラーで旅するベッキージュリエット・ルイス)の登場と、町での二つの死、特に母の死でギルバートの生活は大きく変わることになる。

 

 

簡単に要約すると、そんな感じのあらすじでしょうか。

 

 

父親のアルバートが無表情で感情を表さない生活を送っていたあげく、家の地下室で自殺していたのは、まるで家(母親)に吸い尽くされたかのような印象を受け、ギルバートもこのままの生活が続けば、そうなっていたのではないかと思わせられる。

 

 

母親自身もそれをある程度自覚していたので、アーニーを感情のままに殴って家を出たギルバートが帰ってきた際に「なぜ戻ってきた?」と尋ねたのではないだろうか。

 

 

家のあちこちが傷んで修理が必要になっていたように、一体化している母親の体も傷んでいたようでアーニーの18歳の誕生日パーティの夜に、母親は久しぶりに戻った寝室で急死してしまう。

 

 

その後、巨体になっていた母の死体をクレーンで下ろすなど人目にさらさないために家ごと燃やしてしまうのは、まさに母と家の一体化の象徴のようだ。

 

 

 

かなり以前に一度見ただけなのに、ラストで家を燃やすシーンは「あっ、燃やすな」となんだかスッと思い出すことができ、母=家と別れ、一年後に再度町を訪れたベッキーとの再会と出発のエンディングはさわやかな気分で見ることができる。

 

 

ギルバート・グレイプ [DVD]

ギルバート・グレイプ [DVD]