たぶん一度見逃した以外は見ていると思うのですが、
おっさんはサブカルチャーに興味はありつつも、
語らないというか語れない部分が多々あります。
今回放送の80年代からは、
実際におっさんが若者として過ごしてきた時代ではあるのですが、
サブカルチャーを語るときに、
基盤になるメインカルチャーの積み重ねみたいなものが、
おっさんの中にほとんどないので、
本当に身近な友達以外とはあまり語ったことがありません。
やっぱりおっさんみたいにうちに本がなく、
親が本を読んでいるのを見たことがないという家庭と、
親が本も読み、雑誌も買い、音楽も聴いていたという家庭では、
自然自然と身につく文化的な背景みたいなものが全然違うので、
本当に身近な友達以外とは語ることに気後れを感じるんですよね。
例えば、一つの場面を見ても「あれは○○に対するパロディだ」とか、
音楽を聞いても「下敷きになっているのは○○だ」とか、
学校の勉強以外の生活の中で身につくカルチャーみたいなものが、
悲しいほどにおっさんの中にはないんですよね。
だから、憧れはあるけど語ることはできない。
いまでもありありと覚えているのは、
大学に入って「大学教授の娘」という人物に初めて出会った衝撃。
「ほんとにいるとは知ってたが、ほんとに見たことなかったわ」って、
「ああ、別世界に来た感じがするな」とショックを受けました。
話していても生活の違いを感じるし、
ごく普通な感覚で大学院に行くその感じにやっぱり持って生まれたものの違いってあるんだな、としみじみ思いました。
だから、職場でエヴァの解釈をいろいろしゃべっている中にも、ほとんど入っていけなかったな。
サブカルチャーにかぎらず、カルチャーについて語れる人に対して感じる、
敗北感というか劣等感が半端ではないですからね、おっさんの場合。
まあ、小学校の時からそういう感じを身辺に漂わしていたらしく、
小学校の時の卒業の寄せ書きに同級生の女の子から、
「好きな音楽 YMO おっさん氏、知ってる?」と書かれたもんな。
いちおう、知ってはいたけど全然ついていけてなかったのは確かです。
ずっとついていけてないまま、人生終わりそうです。
書籍化されるの買おうか、どうしようか。