GyaoO!にて鑑賞。
ネタバレあります。
「オール・アバウト・マイ・マザー」での出産に向かう車から、認知症の父親とともに散歩する犬に向かって、別れを告げるシーンのまだ少女のような妖精のような、ペネロペ・クルスは、忘れがたい印象を残してくれましたが、
この「ボルベール」でのペネロペ・クルスは、もうまったく色気のあるお母さん役がぴったりでした。
何か月か前にDVDで観た時には気づかなかったのですが、映画が始まってまもなく、
故郷の村の墓掃除のシーンのあとで、娘のパウラを見て、パウラ伯母さんの隣人アグスティナが、
「お父さんに目がそっくり」
「ママのお父様の目ね」
と娘パウラの出自に迫るような発言をしていたのに気づきました。
実父に犯されて、妹でも娘でもあるパウラを産んだライムンダ(ペネロペ・クルス)、育ての親であるパコに犯されかけて、包丁で刺殺したパウラ、
娘のライムンダと夫の関係に気づけず、別の浮気相手と一緒に夫を焼き殺したのち、
一緒に焼け死んだと勘違いされ、姉のパウラの家でひっそりと隠れ住んでいたライムンダの母、イレネ、娘のパウラが殺した夫パコを秘密裏にフカール川の川辺に埋めるライムンダ。
父に裏切られた娘二人と、夫に裏切られた妻二人。
イレネとライムンダが、イレネの姉、ライムンダの伯母にあたるパウラの死をきっかけに再会し、それぞれ故郷の地に帰り、また母の胸に帰る様子を描いているのだと思う。
しかし、ペネロペ・クルスは007の次回作で最年長のボンドガールか?とも報道されるだけあって美しいなと思う。
GyaO!で5月3日まで公開されているので、時間があればまた観てみようかな。