てふてふ
きのう、所用で出かけたあと、最寄りの玉造駅に戻ってきて、
駅の地下通路を歩いていると、
地下通路の壁になにやらいつもはないものがあることに気がつきました。
近づいて確認してみると、ちょうちょでした。
きわめて残念なことに、
色と模様だけで、「これは○○蝶ですね」といえるような気の利いた男ではないわたしには、
この蝶の種類がわかりません。
ただ、壁にはかろうじてしがみついているような感じで、
地上入り口から駅に向かって吹く、地下通路独特の風で脚がすぐにも壁から離れてしまいそうでした。
「羽が傷んでいて飛べないのかな?」
と思いながらも、外に出してやろうと手を伸ばすとあっさりと捕まえることができました。
地上に出ても、長堀通りに面しているので、
トラックの風にあおられて地面に落ちてては、すぐに死んでしまうことになるだろうと思い、
近所にある、大阪女学院は学校だけあって植えこみがたくさんあるので、
そこにある木の一つに止まらせてやろうと思い、
そこに行ってみることにしました。
行くまでの間、捕まえてから不定期ながら、蝶が羽を動かそうとして動かず、
反対に胴が震えるような手応えが伝わってきます。
大阪女学院の南東側の樹木に捕まらせてやろうと、
葉の一枚に対して、蝶を離すと、
羽を傷めていると思っていた蝶は、
あっさりと夏空へと飛び去っていくのでした。
ああ、良かったなあ。
人の手に触られて羽の鱗粉が取れることは、
蝶にとっては人間の火傷と同じようなダメージだと聞いたことがありますが、
元気に寿命を全うしてほしいなと思います。
「怖かった」
「羽が触られたせいでボロボロだ」
「こんな暑い時間に外に放しよって」
と思われたりしているのかどうかわかりませんが、
きれいに飛んでくれてよかったです。